2025年7月30日水曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた31

もうメニューに関しては、何も言うまい。「私のおすすめのアラカルトをチョイスしちゃって大丈夫ですかあ?」と、異論は許さないという雰囲気を醸し出すDさんに、僕は注文をお任せすることにした。こういうDさんのように、飲食店に強いこだわりがある人に歯向かっても、いいことは一つもない。本当は白ワインではなくてキンキンに冷えたイタリア産のビールが飲みたかった……が、「ここは白ワイン!」と言い張るDさんの機嫌を損ねたくなかったので、僕は大人しくワイングラスを持った。
 

2025年7月28日月曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた30

「いらっしゃいません、何名様ですか?」
「二名です」
「◎△$♪×¥●&%#〜!!」←イタリア語
◎△$♪×¥●&%#!!イタリア語
 

2025年7月25日金曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた29

「ここから少し歩いた先にカフェがあるんですけど、宜しければそこはどうでしょうか?もしDさんがご存知のお店があれば……」
「あー……、そのカフェってあれですよね?あれ、名前が出てこない。でも知ってます。そこでも全然いいんですけど……うーん、えーっと、待って待って、今私も探しますので」
 
……そこでも全然いい?うそつけ、全然良くないじゃないか!
 

2025年7月22日火曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた28

一体どういうわけか、僕は45歳韓国好きのDさんと、カップリング成立してしまった。第一希望ではなく、第三希望の欄に、スタッフの方に監視されながら仕方なく"いいね"を押し、その流れでなんとなく第3希望の欄に書いたにも拘らず。本当になんで?どうして僕とDさんが?マジで今すぐダッシュで逃げ出したかったが……僕は個室で待機することを余儀なくされた。
 

2025年7月18日金曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた27

ついに最終結果ーーカップリング成立発表の時間になった。カップリングの発表方法は、アプリ上で個別に発表、司会者がマイクで発表、本人だけに個別に発表……など、婚活パーティー会社によって様々らしい。てっきり僕は、カップリング成立した人は、全員の前に立たされて祝福を受けるとばかり思っていたが、どうやら"晒し者"になることはないようだ。ちなみに僕が参加したパーティーの発表方法は、アプリ上で個別に知らされる仕組みだった。
 

2025年7月16日水曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた26

結局、僕に"いいね"を押してくれた女性に"いいね"を押し返すまで、スタッフの方は僕の個室に居座っていた。そして僕が諦めて、愛想笑いのCさん、韓国好きのDさん、占い好きのEさんにも"いいね"を押し返したとわかると、満足そうに頷いて部屋から出ていった。

2025年7月14日月曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた25

印象に残った8人中5人の女性の中から、僕が"いいね"を送ったのは、2名。僕好みの美人でお淑やかなワキガのAさんと、蒲田の隣街大森出身で気を抜くとすぐに体重100kg超えしてしまうBさんだ。"いいね"を送る任務を終了して一息ついていると、なんとアプリ上で、僕に"いいね"を送ってくださった女性を、確認できることがわかった。一体誰が、僕に"いいね"を送ってくれたのか。僕は恐る恐るチェックしてみた。
 

2025年7月11日金曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた24

8人の女性全員と会話をし終えた僕が次にやるべきことは、ひとつ。「もう一度話してみたいと思った女性」に、アプリを通して"いいね"を押すことだった。
 

2025年7月9日水曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた23

与えられた15分のほとんどの間、Eさんは血液型と占いの話をしていた。ちなみに血液型占いに魅了されたのは、小学生の時らしい。きっかけは平成初期にあったガチャポン、豆本ガチャ。それはカプセルを開けると、小さなミニサイズの本にストラップがついているのだ。要はキーホルダーになった本である。ガチャポンといえども内容はしっかりしていて、なぞなぞや恐竜図鑑など様々な種類の豆本があった。その中に、血液型占いがあったのだ。小学生のEさんは、その血液型占いの本を読んで、衝撃を受けたそうだ。
 

2025年7月7日月曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた22

「ホピ沢さんは、B型なんですね……」
「はい……そうです……」


2025年7月4日金曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた21

「あの、ところでホピ沢さん。性格診断テストの性格タイプはなんですか?」
 
性格診断テストの……性格タイプ?
 
……ってなんだっけ?
 

2025年7月2日水曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた20

7人目のDさんとの会話時間がやっと終了し、ついに8人目となるEさんとトークすることになった。女性とのトークの合間に僅かな休憩時間(移動時間)があるとはいえ、15分間ぶっ続けで8人の方と話すのは、なかなか神経をすり減らす思いだった。僕は一体何とこんなに闘っているのだろうと、意味を見出せなくなるくらいに。こんなことで弱気になっているから、何もかもうまくいかないのかもしれない。ため息をつきたい気持ちをぐっと堪え、僕はEさんの個室に入室した。