2025年7月22日火曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた28

一体どういうわけか、僕は45歳韓国好きのDさんと、カップリング成立してしまった。第一希望ではなく、第三希望の欄に、スタッフの方に監視されながら仕方なく"いいね"を押し、その流れでなんとなく第3希望の欄に書いたにも拘らず。本当になんで?どうして僕とDさんが?マジで今すぐダッシュで逃げ出したかったが……僕は個室で待機することを余儀なくされた。
 

困惑しながらスタッフの方の指示を待っていると、個室の外では人が移動する気配がした。どうやらカップリング成立しなかった方を、先に帰宅させているらしい。なるべく参加者同士が鉢合わせしないように配慮しているためか、退室するまでに少々時間がかかっているようだった。僕はその間、この後どうなるのだろうかと、緊張しながらその時に備えていた。

「大変お待たせしました。カップリング成立した方、ご退出願いします。お部屋の外でお相手とお話なさってください。なお、大変申し訳ございませんが、次のパーティーの時間が迫っておりますので、会場内での長時間のご滞在はご遠慮ください」

何だかすごく慌ただしかった。僕は急いで身支度を済ませて、個室から退散する。廊下を歩きながら、この後どうしたらいいのだろうかと頭を抱えた。一応マナーとして、Dさんに、「お茶でもどうですか」と言わなければならないのだろうか。難しいとはわかっていても、どうせなら、別室で少し話ができる環境が整っていると有難かったなと思った。カップリング成立したら後はお好きにどうぞ、と放り出されるのは、少々キツい。よっぽど心にビビビと来ない限り、実際今初めて会ったばかりの人と、場所を移してまで話す気持ちになれないと思う。
 
「ホピ沢さ〜ん、先ほどはありがとうございました。まさかホピ沢さんと、カップリング成立するなんて思ってませんでした!」 
「こちらこそありがとうございました」
「婚活パーティーにはかなり参加してるんですが、年だけに。カップルになるのは初めてなんで、えーっうそーって感じです。うふふ」
「そうなんですね……この後どうしましょうか。もしご予定なければお茶でも……」
「はーい、ぜひ!なんなら昼のみでも全然オッケーです!」
 
Dさんは明るいというか、口調が軽いというか、とにかく底なしにテンションが高い雰囲気の人だった。ちなみに僕とDさんは、5歳違う。とはいえ、中年の5歳差なんて大したことないと思っているが、Dさんはやたら、"年齢の上下関係"を醸し出してくる。なんだかちょっと偉そうに感じてしまうのだ。年下には砕けた態度でいくのが彼女のスタンスなのかもしれないが、少々フランクすぎて気持ちがざわついた。
 
とはいえ、もしかしたらDさんも、本当は不本意ながらも仕方なく僕を選んでくれたのかもしれない。それでもそういう態度を見せずに、明るく振る舞ってくれているのだろうか。Dさんの後に続いてエレベーターに乗り込んだ僕は、一階に降りるまでの間、記憶を頼りに、お茶ができそうなお店をリストアップした。

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