2025年4月7日月曜日

40代男がマッチングアプリをやってみた 128

ラーメンの麺を一本一本啜っている……だと……? 
 

「すごく美味しいです。ホピ沢さんももしよかったら、食べてみてくださいね!」
 
ちゅる……ちゅる……ちゅる……ちゅる……ちゅる……ちゅる……。
 
ラーメンの麺を一本一本、ゆっくり慎重に啜るあすぴょんさんに、僕は唖然としてしまった。
 
え……?ラーメンを一本……一本?
 
え、え!?嘘……だろ……?
 
そんな衝撃的な、度肝を抜かれたような気持ちだった。本当に、目ん玉が飛び出るかと思った。
 
おい、あすぴょん!なんでそんなに注意深くラーメン食べてんだよ!お前サイゼリヤの熱々灼熱ドリアには、臆することなくガッついてただろ!火傷もへっちゃら的な感じでパクついていたじゃねーか!なんでラーメンには、そんな用心してんだよ!スープが飛び散ることにビビってんのか?

いや本当に何で、ラーメンを一本一本啜っているのだろう。まるで理解できなかった。
 
あくまで個人的な意見だが、麺類系は勢いよく啜ってなんぼ(ただしパスタは除く)だと思っている。ただしそれが状況的に許されない場合があることも承知。特に女性には男性よりも、"ズルズルっと果敢に啜りたくても啜れない時がある"という頻度は多いだろう。だから、啜らない啜れない気持ちには、寄り添えるつもりだ。
 
だがラーメンを一本一本啜らなければならない状況は……どういう状況なのだろう。
 
「すみません。私食べるのがちょっと遅いので、申し訳ないです」 

そりゃそうだろう。なにせ、ラーメンを一本一本啜っているのだから。
 
僕は「ゆっくりで大丈夫です」と言ったが、内心はこう思っていた。「いや食べるのが遅いのは全く問題ないよ!だからなんで一本一本啜るんだよ!せめてもう少し麺の本数を増やしてみようよ!」……と。
 
ちゅる……ちゅる……ちゅる……という、啜っているのか吸っているのかよくわからない拙い音は、麺類に長けた大人にはもう出せない領域の音であって、麺類に対して不慣れな子供が一生懸命啜る音だと思っていた。それを難なく奏でるあすぴょんさん。食べ終わるのに、途方もない時間がかかるのだろうか。
 
僕の中で、積み上げてきたものが一気に壊れていくような、そんな感覚があった。
 
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