A山(肥満体型)の犬に対する振る舞いは、度を越していたのだろう。彼は出禁を言い渡され、問答無用でスタッフさんから追い出された。しかしそれはA山(肥満体型)だけではない。A山(肥満体型)の身内と判断された僕やB山(ハイブランド)、そして女性陣も、出禁を言い渡されたのだ。
「すみませんが、お手洗いに行きますので失礼しますね」←僕
僕は彼らと本当に離れようと思った。婚活云々の話以前に、出禁を言い渡されるような人と行動を共にすることが耐えられなかったのだ。普通にありえないことだと思う。A山(肥満体型)とは、もう金輪際関わりたくない。B山(ハイブランド)に対してもちょっと色々思うとこはあるが……僕の実家の犬を可愛いと言ってくれたし……まあ……うん……という感じだ。犬好きに悪い奴はいない。
ちなみに女性陣には全く非はないし、嫌悪感もない。少しだけ距離が縮まった気もするので、ここでお別れするのは勿体無い気もした。しかし彼女たちといるということは……おそらくA山(肥満体型)とB山(ハイブランド)もセットだろう。ここで断ち切らなければ、他の参加者の方と知り合えない。なんかもうだめだ。ご縁が遠のく。
「ホピ沢さん、一緒に回りませんか?」←ミヤギさん(沖縄)
「……ちょっと僕、行きたいところあるので。失礼しますね」←僕
やんわり言ったつもりだったが、もしかしたら感じが悪かったかもしれない。でもそんなことは気にしていられなかった。僕は努めて明るく「ではまた!」と言い、彼らに背を向けた。特に行きたい場所はないけれど、ただひたすらに突き進む。そして目についたベンチに座った。
……早く帰りたい。
追加料金を払ってにゃんこハウスに行こうと思ったが、わんちゃんハウスを出禁になった手前、もう利用するのは無理だろう。ウサギやモルモットがいるふれあいコーナーに行こうか……でももう何かする気力がなかった。些細なことだと笑われそうだけど、出禁を言い渡されたことがショックすぎて、立ち直れなかったのだ。
他の参加者の方がいるところに行かなければ……でも……。
そのまま僕はぼうっと座って……集合時間までそのままだった。
