2025年11月7日金曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた65

「……先ほどからDさんは何度か、"ホピ沢さんに家事してもらえそう"とおっしゃっていますが……Dさんは家事をされたくないのですか?」
 
今日の飲み会で何度もDさんに言われた、"ホピ沢さんに家事してもらえそう"という言葉。それに対してどうしても違和感を拭えない僕は、思い切ってDさんに質問してみた。
 

「僕は家事は協力し合うものだと思っています。もし僕とDさんが一緒に住んだ場合、"通勤時間が短く先に自宅に帰宅したから"という理由だけで、僕に家事を丸投げ……ということはないですよね……?」
 
控えめな口調で言ったつもりだが、あえてストレートに伝えた。そうでもしないとDさんに、さらりと流されそうな気がしたのだ。家事を丸投げ……かなり直球すぎたと思う。事実、Dさんの頬がぴくりと引き攣った。Dさんは明らかに僕の質問に気分を害したという表情をしていた。この時の僕は、Dさんを相当嫌な気持ちにさせたと思う。
 
「平日は帰宅時間が遅くて家事ができなくても、土日は一緒にできますよね?」
 
もう少しやんわりと伝えるべきだったかもしれない。だがDさんには、これまで結構失礼なことを言われてきた。だからこのくらいの反撃は、許されてもいいのではないかと思う。それにDさんから先に、"僕とDさんが一緒に住むシミュレーション"を質問してきたのだ。大事な質問だし、尋ねても問題ないだろう。
 
「うーん。丸投げってことはないと思いますけど……。でも、えー?家事は得意な方がするべきだと思うんですよ。一緒にしたら効率悪くないですか?私はかなり杜撰なので、ホピ沢さんを苛立たせると思います」
「そうなんですか?」
「だって、コンロ回りや水回りが汚くてもあまり気にならないタイプですよ。あまりじゃなくて、全然です。女性だからって綺麗好きというわけではないですからね。実際こういう女性は多いと思いますよ?勘違いしちゃだめですよ〜」
「そんなつもりは……」
「ホピ沢さんはコンロ回りが油でギトギトでも、気にしないタイプですか?そうじゃないですよね?」
「はい……コンロ回りは綺麗にしたいタイプです」
「だったらホピ沢さんが家事をするべきですよ」
「……」
 
おい、D……。お前マジでハナから歩み寄る気がないんだな……。
 
「では僕が家事を担当した場合、Dさんは何を担当してくださるんですか?」
 
呆れる思いでDさんに尋ねると、Dさんは大真面目な顔で即答した。
 
「家計の管理」
 
家計の管理……? 

「ホピ沢さんと私のお給料は私が管理します。その方が家庭はうまくいくと思います。そういうのは私得意なんで」
「え?」 
「え?って、なんですか?家計は普通女性が管理するものですよ?」
「旦那さんが管理する家庭もあると思いますが……」
「そういう家庭は大体うまくいかない家庭ですよ。旦那さんがモラハラ系とかギャンブラー系が多いって聞きます」 
「……」
 
なんで"家計は普通女性が管理するもの"なんだよ!夫婦2人で管理すればいいじゃないか!普通ってなんだよ!"家事は普通女性がするもの"って言ったら激怒するくせに!旦那さんが家計を管理している家庭はモラハラ系とかギャンブラー系?偏見がすぎる!
 
もうマジで本当に帰ろう。僕はグラスに半分以上残っていたハイボールを、一気に飲み干した。
 
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