2025年8月29日金曜日

40代男が婚活パーティーに行ってみた43

Dさんからのラインを秒で既読にしてしまったにも拘らず、僕はすぐに返信できなかった。"あんなに美人で綺麗な人が会おうと誘ってくれているのだから、迷わず会えばいいじゃないか"という思いと、"根はいい人かもしれないが、会話で嫌な思いをしたのは確か。彼女と合わないと感じているのだから、断って次に進むべきだ"という、二つの感情で葛藤していたのだ。
 

説明しなくてもお分かりだと思うが、恥ずかしながらこれまでの人生、僕は女性と深く関わってきた経験が非常に少ない。人数は少ないが彼女がいたことはあるし、結婚を考えた恋人もいた。が、そもそも恋愛云々に関わらず、女性に対してフランクに接することができないのだ。女性の知人はいることにはいるが、あくまで知人。女性の友人はまずいない。職場も男性が多いため、女性と話す機会はほぼないに等しい。
 
そんな女性と接点がほぼない日常を送っている僕にとって、今回のDさんのお誘いはまたとないチャンスではある。もしかしたら、もしかしたら、何かミラクルが起こって、ご縁があるかもしれない。Dさんにもう一度会えば、何か奇跡があるかもしれない。……例えDさんに対して色々と思うことがあったとしても、今の所Dさんに好感を持っていなくても。
 
恋愛とは縁遠く、この年まで結婚できずにいる僕は、そう簡単に手放せないのだ。ひょっとしたら、Dさんと進展があるかもしれない。打算的で悲しいけれど、その一縷の望みに縋ってしまう。

だったら迷わずにさっさとオッケーしろよ!そう自分を叱責すること数時間、ついに決心した僕は、Dさんに承諾のラインをした。送ってしまったからには、後戻りはできない。前向きに考えようと気持ちの整理をしていると、Dさんからすぐに返事が来た。
 
"ありがとうございます!XX日のお昼でしたら大丈夫です!蒲田は昼飲みが基本ですからね!お昼から飲みましょう!ホピ沢さんのおすすめのお店、期待しています!"
 
"お店、期待しています"……か。
 
通常であればこの一文は、気に留めないし本気にしない。社交辞令というか、その場の流れというか、意味のない単なる〆の文だとわかるからだ。しかし相当お酒が飲めて飲食店に詳しそうなDさんから言われると、かなりプレッシャーだった。もし僕がDさんのお気に召さないお店を紹介したら、どうなってしまうのだろう。
 
そんな重い気持ちを抱えながら、僕はお店をリストアップした。
 
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