2025年3月21日金曜日

40代男がマッチングアプリをやってみた 121

皆さんに伝えることを失念していたが、あすぴょんさんと待ち合わせした時刻は、なんと朝の10時。別に驚くべき時間帯では全くないが、婚活相手とお茶をする時間にしては、随分早く珍しいと思われる。ちなみに僕が指定したわけではなく、あすぴょんさんの希望。「そのエリアは絶対に混むので、開店と同時に行きましょう。朝はどうですか?」と言われたのだ。さすがに開店時間の9時に入店は早すぎると思ったので10時を提案したが、僕は内心苦笑いだった。
 
おい、あすぴょん!朝早く会うのは構わないけど!混む心配ができるなら、何故ドトールやサイゼリヤではその考えが及ばなかったんだよ!
 

「私は席を取っておくので、ホピ沢さんどうぞ先に買ってきてください」
「宜しければ、まとめて買ってきますよ。何が……」
「いえ、割り勘なので自分で買いに行きます」
 
そうぴしゃりと言ったあすぴょんさんは、空いている席をキープしに行った。僕はその言葉に従い、レジに向かう。休日といってもまだ早い時間帯だからか、お客さんはまばら。席を事前に確保せずとも空いているので、一緒にカウンターに行けばいいのになと思いつつ、僕は商品を選んだ。
 
しかし食事の時間にしては微妙ということで、僕の胃袋はエンジンがかかっておらず、まだドーナツを食べたい気持ちになれなかった。かといって何も頼まないわけにもいかないので、とりあえずコーヒーとホットドッグ的なものを注文。商品を受け取って席に座ると同時に、あすぴょんさんはレジに向かった。既に何を注文するのか、決めているのだろう。この間のドリアに卵をトッピングすることを悩んでいた姿とは雲泥の差、あすぴょんさんの動きはスピーディーだ。数分後、あすぴょんさんはアイスカフェオレとチョコレート系のドーナツを三つを持って戻ってきた。
 
「おいしそうですね。ホピ沢さんはホットドックですか?ドーナツお嫌いでした?」
「いえ。好きですけど、今はホットドックの気分でした」
「そうなんですね!甘いものが食べたくなったら、追加できますもんね!私もまだ食べたいドーナツがあるので、そのうち追加しようかなと思います。飲茶も食べたいですしね」 

そうだった、飲茶もあった。僕は少し不安になりながら、コーヒを啜った。僕は別に少食でもないし、むしろ人よりちょっと食べるのが得意ではあるが、そんなにドーナツも飲茶も食べられるだろうか。あすぴょんさんだってそうだ。彼女は既に三つのチョコ系ドーナツを購入している。そう考えていると、自身のスマホを眺めていたあすぴょんさんが、追い打ちをかけるように怖いことを言った。
 
「へえー、ドーナツのビュッフェがあるんですね。すごく面白そう。これって今からでもできるんでしょうか」 

……!?

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