2026年9月8日火曜日

40代男が婚活バスツアーに行ってみた44

「みなさまお疲れ様でした。さてこの後は投票タイムとなります。お配りした用紙に気に入った方の番号を3名、記入してください」
 

多くの女性たちから"出禁の野郎"という目で見られていた地獄の自己紹介タイムがようやく終わり、ついに婚活バスの恒例行事であるカップリングタイムとなった。
 
カップリングタイムは、配られた用紙に気に入った方の番号を一位から三位まで記入するのだが、それが何位であろうとその中に互いの番号があれば、カップル成立となる。
 
ちなみに無記入は厳禁。とはいえ、たった数時間で同じ空間にいただけの人に好意を持てるかといえば……微妙だ。全ての欄を埋めるのは、なかなか難しいものがある。
当初は無記入にしようと思ったが、バスガイドさんから「必ず記入してください」と耳が痛くなるほどアナウンスがあった。婚活会社もカップリング率を上げるために必死なのだろう。
 
気に入った女性3名……は、いない。しかしぱっと思いつく女性は、3名いる。昼食以降しばらく行動を共にした、ムラマツさん(ぬい活) 、ナガタさん(嘔吐)、ミヤギさん(沖縄)だ。仲良くなりたいかと問われると首を傾げるところだが、今のところ印象に残っているのはこの3名しかいない。あとは……絶対いやだが同級生のクドウさん。
 
困ったな、どうしよう。 無記入が不可と言われてしまった手前、誰かしらの名前を書かねばならない。生半可な気持ちで書いていいのだろうか。まあカップリング成立するわけがないし、気楽に書けばいいのか。
 
そんな葛藤をしながら、僕は番号を書いた。
 
1. ミヤギさん(沖縄)→実家で犬を飼っていて、犬好きだから。あとお酒が好きだと言っていたから。
2. ナガタさん(嘔吐)→綺麗で美人だから。あと僕の実家の犬の写真を見たいと言ってくれたから。
3. ムラマツさん(ぬい活) →SAで「ちいのかわ好きなんですか」と話しかけてくれたから。あと僕の実家の犬の写真を見たいと言ってくれたから。
 
番号を書きながら、頭の中で選んだ理由も整理しておく。そしてバスガイドさんに用紙を提出した。
 
「お待たせしました!ではドキドキ発表タイムでーす!」 
 
車内が水を打ったようにしんっとなった。 
 
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