2024年7月22日月曜日

40代男がマッチングアプリをやってみた 26

 "ホピ沢さんは本格的な韓国料理に挑戦してみたいとのことですが、私でよければ一緒に行きませんか?お互いのことを知るには、まずは会ったほうがいいかなと思うんです"
 

しばらくは高麗人参でサリーさんとの会話を繋いでいこうと考えていた僕は、まさかこんな早いタイミングで誘われるとは思わず、驚いてしまった。
 
サリーさんの申し出は、有難いと思った。会おうと提案してくれたということは、現段階では僕のことを前向きに考えてくれているのだろう。
 
しかし当初僕の率直な気持ちは、嬉しさよりも緊張や戸惑いの方が大きかった。まだサリーさんとはメッセージのやりとりもままならない状態なのに、こんなにスピーディーな展開でいいのだろうかという気持ちが、心の大部分を占めていた。
 
そして脳裏を過ぎるのは、ぴよさんにドタキャンされた件。 あの時の苦い記憶が鮮明に思い出され、羞恥心のあまり床を転げ回りたくなった。そして今なら、僕の年収を確認してきた、タケウチさんの気持ちを理解できる。
 
タケウチさんは元彼に実際よりも年収を盛られていた経験から、僕に"ホピ沢さんの年収は嘘ではなく本当なのか"と不躾に聞いてきた。 それに対して僕は、正直に年収を記載しているのに疑われて不愉快だった。虚偽の報告をしていたのは元彼であって、僕ではない。元彼と一緒にするな!とかちんときたものである。
 
しかしぴよさんにドタキャンをされて悲しい思いをした過去を思うと、サリーさんに「僕はこのアプリでドタキャンされたことがあるのですが、サリーさんはドタキャンしませんよね?」と、聞いてみたい気持ちに駆られた。 もちろんそんなことは失礼だし、不快にさせるので聞かない。しかしこのように、いつどこで思考に変化が訪れるかはわからないので、タケウチさんの念押ししてでも確認したい感情を否定してしまったのは悪かったなと反省した。

"お誘いありがとうございます。ぜひサリーさんと一緒に、本格的な韓国料理を食べてみたいです。今月ですと僕は、X日とX日とX日が空いていますが、サリーさんのご都合はいかがですか?"

誘ってくれたサリーさんに感謝しながら、僕はメッセージを送信した。

 
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