「こちらこそお気を遣わせてしまい、申し訳ありませんでした。本当に改めてお礼をしたいのですが、しつこいのはダメですね。そこでいろいろ考えましたが、ダブルデートに参加しようと思います」←ナガタさん(嘔吐)
そこでいろいろ考えましたって……なに?
僕はラインの文面をしばし眺めていた。これって……ナガタさん(嘔吐)は、本当に本当に僕と二人きりで会いたかったってこと?拒否ってたダブルデートに参加しようと思い直したのは……僕に会えるかもしれないからってこと?
……いや、都合よく考えすぎだろう。ナガタさん(嘔吐)はただ、律儀で義理深い性格なだけだ。僕と二人で会えないのなら、ダブルデートに切り替えそこでお礼を言おうという考えに違いない。
矛盾しているが、頭を冷やすためにはビールが必要だ。僕はグラスを飲み干し、次のお酒をオーダーしようとした。すると隣でスマホを眺めていたB山(ハイブランド)が、興奮気味に僕の肩を揺らしてきた。
「ホピ沢さん!!ちょっとこれ見てください!!ナガタさん(嘔吐)からダブルデートOKの連絡がきましたよ!!」
「え!?」
「やっぱりダブルデートで正解だったんですよ!!女性は皆ダブルデートが好きなんですよ!!ホピ沢さんの心配は杞憂だってことが証明されましたね!!」
ナガタさん(嘔吐)には悪い気もしたが、B山(ハイブランド)が見せてきたので、彼らのラインを覗いた。すると確かにB山(ハイブランド)の言う通り、ナガタさん(嘔吐)はダブルデートを承諾していた。
「ナガタさん(嘔吐)がOKということは、遅かれ早かれムラマツさん(ぬい活)もOKの返事をくれると思います」
「B山(ハイブランド)さん、よかったですね……」
「何言ってるんですか、ホピ沢さん!ホピ沢さんが励ましてくれたからですよ」
「はあ……」
「じゃあホピ沢さんは、ムラマツさん(ぬい活)のことお願いしますね。僕はナガタさん(嘔吐)なので」
……まあ、そうなるよな。
